導入事例|CENTRIC株式会社様

デコールCC.CRMの導入で
それぞれの業種に合わせた最適なカスタマイズが容易に

コールセンターの運営、コンサルティング事業を行うCENTRI株式会社。同社が熊本支店のサービスサイエンスラボと位置付けた次世代コールセンター開設時に、様々な業種のクライアント企業に、カスタマイズが容易に行えるデコールCC.CRMを導入した。

【Before】導入前の課題・導入目的

  1. 熊本センターの開設にあたり様々な業種のクライアント企業の要望に応えられるCRMの導入を検討していた。
  2. CRMシステムの導入による応対品質の向上とミス率の削減。

【After】導入後の効果

  1. デコールCC.CRMへのリプレースでコールセンターの多種多様な応対窓口に柔軟に対応できるようになった。
  2. CTI連動により、ダイヤルイン別に自動で入力画面が切り替わり操作性の向上で対応効率が上がった。

音声感情解析システム活用・検証のラボセンターとして、熊本センターを開設

写真左から熊本支店の運用支援課(システム担当)課長代理の坂本香織氏、感情解析研究室 課長の久保田啓介氏、同研究室 課長代理の新福奈々子氏

本支店の運用支援課(システム担当)課長代理の坂本香織氏、感情解析研究室 課長の久保田啓介氏、同研究室 課長代理の新福奈々子氏

2009年4月にコールセンターのコンサルティング会社として設立したCENTRIC株式会社は現在、沖縄支店、熊本支店、和歌山支店の3拠点を開設して、アウトソーサーとしてコールセンター運営事業を行っている。

今回デコールCC.CRMを導入したのは、2017年4月に熊本市中央区の商業施設「COCOSA」内に開設した熊本支店の熊本センターである。熊本センターは「サービスサイエンスラボ」と位置づけ、音声感情解析システムを活用して、通話時のお客様の声に関するデータを客観的に蓄積、分析できる次世代コールセンターだ。

熊本センターは、席数が約150席で、複数のクライアント企業からの電話応対業務を代行するシェアード業務を行うセンターで、インバウンド業務とアウトバウンド業務の割合は9対1で、インバウンド業務を中心にしたセンターだ。業務の特徴としては、九州ということもあり、通販系のクライアント企業が多く、その中でもお客様の収益を上げる定期率の向上や解約率の低下などを継続的に上げていけるというのが特徴である。
また、熊本センターの正社員比率は60%以上と正社員比率が他のセンターに比べ非常に高いのも特徴だ。このように正社員比率を高めたのは「沖縄支店のコールセンターでオペレーターの採用が厳しくなってきたときに、より良い人材を採用するための1つの試みとして、会社方針を的確に伝えたり、時間は少しかかるかもしれませんが丁寧な研修を実施するなどして、正社員を多く採用しました。その結果として、定着率も良く、業績に貢献してくれ、お客様の求める品質に応えるというサイクルを作り出すことができました。そのため、この新しい試みを熊本センターでも採用して、正社員比率を60%以上にしました」と営業本部 本部長代理の高尾嘉大氏は説明する。

センターの開設時間は、9時~21時で、シフト制だが、オペレーターの正社員比率が高いため、他社のコールセンターと比べると土日のシフトの融通が利きやすいという。

さまざまな業種向けにカスタマイズが容易なデコールCC.CRMを採用

熊本センターを開設するときに、コールセンターシステムとして採用されたのが、株式会社コムデザインのCTIシステム「CT-e1/SaaS」とともにCRMシステムとして採用されたのがデコールCC.CRMである。デコールCC.CRMを採用した理由について、熊本支店感情解析研究室 課長の久保田啓介氏は「他社のCRMシステムに比べて、自由に入力項目や管理項目を設定でき、帳票に出力する項目なども比較的簡単に設定できる点でした」と話す。

このように、カスタマイズが自由にできるという点がデコールCC.CRMの大きなメリットだ。どうしても一般的なCRMシステムだと、その都度システム会社に依頼して変更しなければならないため、時間もかかるし、その分のコストもかかる。熊本センターのように、さまざまな業種のクライアント企業がいる場合、それぞれの業種に合わせて最適なカスタマイズができるというのは一番のポイントだったようだ。

さらに、熊本支店 運用支援課(システム担当)課長代理の坂本香織氏は「保守担当として感じているのは、いろいろな画面の設計や帳票の出力をするためには、ある程度デコールCC.CRMを操作できるスキルが最初は必要でした。『こんな入力画面にしたいのだけど設定方法がわからない』『オペレーターの入力ミスを防ぐために入力制限をかけたいけどどうすればよいか分からない』等で困っていたときに、オー・エイ・エスさんの保守担当の方たちが親身になって、丁寧に教えていただいて大変助かりました」と話す。このように、システム導入時だけでなく、運用でも迅速で丁寧なサポートもメリットの1つだ。

また、CTIと連動しているが、例えばダイヤルイン別に画面が切り替わって、電話対応して、入力ができるということも工数としては大幅に削減できるというメリットもあるという。

音声感情解析システムを活用して、センター運営でさまざまな検証と取り組みを実施

熊本センターでは、音声感情解析システムをセンターで活用して、オペレーターの離職抑制や顧客満足度向上、顧客の意思決定プロセス可視化、オペレーター適正配置による生産性向上などの検証を行いながら、さまざまな取り組みを行っている。感情解析のエンジンにはワールドワイドな導入実績を持つ、イスラエルのNemesysco社のLVA技術を使用している。また、2018年9月から、熊本大学大学院先端科学研究部と音声感情解析に関する共同研究を開始している。

オペレーターの感情を解析することで、オペレーターには、電話の話し方など感情に訴える”感情タイプ”と論理的に物事を考えて応対する”論理タイプ”の2つのタイプがあることもわかってきたと久保田課長は言う。オペレーターごとに得意な分野があるのではないかと思い、定期率向上業務と解約抑止業務でそれぞれトップ10を比べてみると、定期促進業務のトップ10は約80%が感情タイプで、解約抑止業務のトップ10の約70%が論理タイプであった。それによって、センターで試しに、定期促進業務には感情タイプ、解約抑止業務は論理タイプのオペレーターで実施してみると、定期解約に関しては、1ヶ月で5%向上し、解約抑止は2%向上した例があるという。

また、音声感情解析をオペレーターの研修にも生かしていると熊本支店 感情解析研究室 課長代理の新福奈々子氏は言う。具体的には、オペレーターに自分で気になった通話録音の音声を指定してもらい、その音声を元にお客様の感情がどのように変化しているかを見てもらい、そのときの応対を振り返ってもらう研修だ。この研修は、オペレーターからも大変好評だそうだ。

同社では、このような検証を活かして、2019年6月より、音声感情解析を用いた従業員の感情を可視化し、離職を抑止するサービス「Deep SEA(ディープシー)」の提供を開始している。

今後の熊本センターの運営課題は応対品質向上とミス率削減

CENTRIC株式会社様
CENTRIC株式会社様

熊本センターの今後の運営課題について、久保田課長は「応対品質に関しては、まだこれからだと思っています。そのため、音声感情解析を活用して、熊本センターの応対品質を高め、お客様満足度をさらに高めていきたいと考えています」と話す。

また、新福課長代理は「品質という点では、応対品質とミス率の削減があります。ミス率削減ということでは、現在デコールCC.CRMを活用して、入力していたものをプルダウンでメニュー化することで削減できています。しかし、今後はミスしそうな項目を予測して、事前にカスタマイズしておくことでミス率の低下につなげられると考えています。こういう機能も最大限活用してミス率を減らしていきたいと思います」と話す。

CENTRIC株式会社様

お客様情報

設 立 : 2009年4月
本 社 : 東京都豊島区池袋2-50-9  第3共立ビル5F
代表取締役:山田 亮
業 種 : サービス業
事業内容:コンタクトセンター運営事業・コンサルティング、受注代行事業
URL : http://www.centric.co.jp

感情解析システム「DeepSEA」
CENTRIC様の感情解析システム「DeepSEA」

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この記事を書いた人

ギグワークスクロスアイティ編集部