進歩するAI/XR教育!今後の可能性や活用事例を紹介

近年、技術が発展したことにより、多くの業界でAIやXRが導入されるようになりました。私たちの日常生活にもAI/XRが活用されているケースは増えており、身近な存在になりつつあるといえるでしょう。

そのような中、教育現場においてもAI/XRの活用が注目され始めています。

では、なぜ教育現場でAI/XRが注目されているのでしょうか。そして、活用するメリットは何でしょうか。

この記事では教育現場でのAI/XRの活用例やメリットをご紹介いたします。

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そもそもAI/XRとは?

AI(人工知能)とは、コンピューターシステムが人間の知的な能力を模倣し、問題解決や学習、判断などのタスクを実行するための技術やアプローチを指します。

AIの特徴は、機械学習、深層学習、自然言語処理などの技術を使用して、データからパターンや知識を学習し、それを活用して複雑なタスクを実行することが可能なところです。

また、XR(エクステンデッド・リアリティ)は、拡張現実(Augmented Reality, AR)、仮想現実(Virtual Reality, VR)、複合現実(Mixed Reality, MR)などの技術の総称のことです。

これらの技術は、現実世界とデジタルコンテンツを結びつけ、新しい形態の現実体験を提供することを目指しています。

ヘッドセットやコントローラーを使用して、まるで別の場所にいるかのような体験をすることも可能です。このような現実世界とは異なる環境やシナリオで活動したり、ゲームをプレイしたりすることができるので、仮想現実とも呼ばれます。

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教育現場でのAI活用

では実際に教育分野では、どのような場面でAIが活用されているのでしょうか。

学習支援ロボット

AKAが開発した英語学習AIロボット「Musio(ミュージオ)」は、自ら考えて会話し、その内容を記憶するコミュニケーションロボットです。

また、Musioは感情も持っているため、自身の感情を表情で表現します。相手との会話を理解し、感情をシェアできるMusioは、友達のような感覚で英会話を学ぶことが可能です。

日本人は特に英会話において、恥ずかしいという感情が強く、英会話を苦手に感じる人が多いです。そんな時、ロボットが相手なら、ゲーム感覚で楽しく会話ができ、たとえ発言が間違えていたとしても恥ずかしい思いをしません。

英会話学習にロボットはぴったりと言えるでしょう。

【参考】Musio(ミュージオ)公式サイト

学生の学習スタイルに合わせた教育の提供

AIは学生の学習スタイルに合わせた教育を提供することが可能です。
AIは大量のデータや情報を処理し、個々の学習者の傾向やニーズを分析することができるので、学生の強みや課題を理解し、最適な学習体験を提供することが可能です。
テスト結果などから各生徒の強みや弱みを分析し、「いま何を重点的に学習するべきか」をアドバイスしたり、苦手な分野の問題を繰り返し出題したりすることで、効率的に学ぶことができます。
これらを教師が行おうとするならば、膨大な時間と労力がかかるのは間違いありません。
AIの特徴を生かし、活用していくことが大切です。
生徒が自分のペースで学びやすいオンライン学習なども活用すれば、生徒一人ひとりの理解度に応じた、適切な教育の提供も可能になるでしょう。

他にも教育に活かせるAIの特徴を下記にまとめました。

個別カスタマイズ: 生徒の進行状況や興味に基づいて、カスタマイズされた学習プランや教材を提供することができます。

適応型教育: 生徒の回答や行動に基づいて、次のステップや課題を適切に調整することができます。間違えた箇所を強化したり、理解度が高い部分を進めることで効率よく学習を進めることが可能です。

フィードバックの提供: 生徒の誤りや進捗に対してリアルタイムでフィードバックを提供することができます。これによって、学生は自分の課題を理解しやすくなります。どの部分が間違えやすいのか、その分野が遅れているのか把握することは大切です。

インタラクティブな学習: AIと対話しながら、質問やディスカッションを行うことで深い理解が可能になります。繰り返すことでAIのデータも蓄積され、精度が上がっていきます。

学習者の進捗の追跡: AIは学習者の進捗を記録し、弱点や進歩をトラッキングすることで、学習の全体像を把握する手助けをします。

XRによる体験型授業の強化

授業は基本的に教科書と先生が黒板を使って行うことがほとんどです。
しかし、理科の実験や、算数の立体図形など、理解するのに想像力が必要な単元もあります。
そのような単元で活躍するのがXRです。

XRで動植物の構造や解説

図鑑にスマートフォン等をかざすと動植物の構造や解説が見られるXR授業もあります。
教科書の平面の写真では見えない部分を見ることができたり、リアルに近い体験が可能となることで、生徒の知識の吸収が向上します。

オープンキャンパスや学園祭、職業体験も

通常の授業だけでなく、オープンキャンパスや学祭などもXRの活用が可能です。
バーチャル空間上に教室を再現し、学科の紹介や入試説明を行っているところもあります。
VRなら、遠く離れた場所に住む学生にも学校の魅力を発信することが可能です。
また、職業体験もVRで体験ができます。みなさんも実際にオフィスや店舗に足を運び、1日から数日間に渡り体験させてもらった経験はないでしょうか?
しかし、体験に行けるのは、せいぜい1、2箇所になります。また地域によっても職業の偏りが出てしまいます。
VRなら、学校や自宅など好きな場所にいながら、さまざまな職業を体験することが可能です。数ある職業の中から、自分が興味があるもの、自分に向いていると思うものを選ぶことができるので、将来の選択肢をより広げることに繋がるでしょう。

【参考】学校教育機関向けサービス|メタツアーズ

AI活用のメリットとは?

AIを活用することのメリットについてご紹介します。

採点と進度管理の効率化

AIで採点を行うことによって効率化が可能です。AIは高度なデータ処理能力を持ち、大量のテストや試験の回答を迅速に評価することができます。

教育格差の解消

AIを活用したオンライン学習プラットフォームや教材は、場所や時間に制約されません。これによって、地理的な制約や交通の問題がある地域の生徒も平等に学習ができます。
また、AIが進捗や傾向を分析し、個別にカスタマイズされた学習を提供することで、生徒のスキルに合わせた教育が可能になり、個々のペースで学習が可能になります。

教育とAIを活用していこう

AIの発展は続いており、今後も進化するでしょう。

多様な世の中になっているからこそ、今後は柔軟な教育の在り方が求められます。

教育とAIは、生徒の多様な能力を伸ばし、自分らしい学びを追求できる、ますます重要なツールとなってくるでしょう。

この記事を書いた人

ギグワークスクロスアイティ編集部